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Satoko Ohashi Architect and Associates

　丁寧に物作りをする事務所に18年間勤めました。
在職中は大きな建物では大学のホール、校舎、校外施設、企業の保養所や健康増進施設などから、個人住宅の新築やリフォーム、別荘、医院など様々な建築設計に関わる機会に恵まれました。

　40歳を目前にして出産、その後独立して事務所を開設致しました。
　独立後の仕事は個人住宅の新築やリフォームが多くなりました。
　建築の規模は大きくても小さくても、そこに人間が入るということでは設計の方法に変わりはありません。ただ、個人住宅の場合は建物を使う人と直接打合せができると言うことが、学校や企業の建物とは大きく違うところです。私は元来人間好きなようで、建て主と打合せを重ね建物の形が決まるまでは、苦しい時期でもありますが、実は設計作業の中で一番楽しい過程です。

　「こんな家にしたい。」「こんな風に住みたい。」漠然としたイメージから具体的な細かい希望、どんなことでもまず話して頂きます。預けて頂いた素材を整理して、その中で何を一番大事にしていくか、順位をつけて、順位の低い物は思い切って捨てます。
　様々な法規の規制と限られた敷地や予算の中で、夢だけは捨てないように、どうすれば居心地の良い空間が出来るのかを考えて行きます。さらに周りの人にも楽しんでもらえるように、環境や都市のことにも思いを広げていきます。

　建物の設計から完成までを見届け、建て主に引き渡した後もいろいろなことが気になります。いつの間にか設計した建物が自分の家族のように感じられるからです。
　うまく住みこなしてくれているのを見ると、とてもうれしくなります。
　そんな風に、建て主ともいつの間にか長いお付き合いが続いています。

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